(前回の講義)

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今回は「坐禅の時、袈裟をかくべし、蒲団をしくべし、蒲団は全跏(ぜんか)にしくにはあらず、跏趺(かふ)の半(なかば)よりはうしろにしくなり。しかあれば、累足(るいそく)のしたは坐蓐(ざにく)にあたれり、脊骨(はいこつ)のしたは蒲団にてあるなり。これ仏々祖々の坐禅のとき坐する法なり」のところをお話しします。

ここからいよいよ具体的な坐禅のやり方に入っていきます。

坐禅の時は出家、在家にかかわらずお袈裟をかけよというのが道元さんの主張です。

それは坐禅が人間の業ではなく、仏の行だからです。

仏はいつもお袈裟を付けているんですね。

道元さんは、お袈裟に深い信仰心を持っていて、『正法眼蔵』の中にも、お袈裟についていろいろ書いています。

お袈裟は単なる衣類ではなく、仏の象徴として信仰の対象になっています。

そういうお袈裟に身を包まれて坐禅しなさいということですね。

澤木興道老師もお袈裟については、ものすごく研究されていて、福田会(ふくでんかい)というお袈裟を縫うことを、修行として行う集まりができました。

僕が安泰寺で得度するときに、いただいたお袈裟は福田会から寄贈されたものでした。

正式には、受戒するときに自分の手で縫ったお袈裟を、戒師から改めて頂戴するんです。

さて、磨塼寺では、このお袈裟をかけなさいという条件をどうしましょうかね?

それから次は、蒲団のことが書かれています。

ここでいう布団というのは、四角い座布団のことではなく、丸い形をした坐蒲のことです。

臨済宗には、そういうものはありません。

大きな単蒲団というものを折って、お尻の下に敷きます。

坐禅する者にとって、自分にあった坐蒲を持つことはとても大事です。

坐蒲は単なるクッションではなくて、お尻を膝よりも高く保つためのものです。

そうすることによって、両膝の外側をしっかりと座布団につけることができます。

座布団の上の両膝と、坐蒲の上の両坐骨の4点でしっかりと体重が支えられていることがポイントです。

坐蒲は組んだ脚の全体に敷くのではなく、組んだ脚の半分より後ろ(つまり尻の下)に敷きます。

そうすれば、交叉した脚(累足)の下は座布団に当たることになります。

そうやって坐れば、自ずと坐蒲が脊骨を下から支えているようになるわけです。

だから坐蒲の真ん中あたりに坐骨が置かれることになり、後ろ半分は使われないのです。

こういう坐り方が仏から仏へ、祖師から祖師へと伝えられてきた正しい坐法だと道元は説きます。

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