【仏教とわたし2】大野百合子さん(神様カード著者/心理療法家)
藤田 一照 藤田 一照
2017/09/15 07:29

【仏教とわたし2】大野百合子さん(神様カード著者/心理療法家)

新シリーズ「仏教とわたし」の投稿です。2017年3月までに配信していた旧メールマガジン「藤田一照『仏道探究ラボ』」のコンテンツ「仏教とわたし」を、新たに形を変えて一ヶ月に一度お届けしていきます。

「仏教とわたし」とは、様々な分野で活動中のゲストをお迎えし、仏教との関係性や、仏教に対する考え、思い等をお伺いした記事です。今回磨塼寺では、以前配信した記事に新たにぼくが一口コメントをつけて配信します。

以前読んだ方も、今回から読まれる方も、皆さん新たにお楽しみください。読まれた方は、コメントにてぜひ感想を聞かせてください。

第2回目は、神様カード著者/心理療法家の大野百合子さんです。

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大野百合子さん
(神様カード著者/心理療法家)

いま私は、日本の神々や古神道と関わりながら「古代の叡智-ノウイング」についてお話させていただいていますが、実は私の父は浄土宗の僧侶でした。もっとも彼はペイパー坊主。生家が破産したために小金井の幡随院というお寺にお世話になり、修行をしながら大学に通ったのです。ペイパーとは言え、私が物心ついた時から、「ぶっせつあみだきょう~」やら、「へんぷぅさんぜんだいせんせーかい」等、父の読経の声を朝晩聞きながら育ちました。よく連れていかれたお寺の薄暗い本堂のちょっぴり怖くてミステリアスな感覚と、おまじないのような経文が、私という不思議大好き元少女のルーツです。中高大と、ミッションスクールでキリスト教にもふれましたが、改めて仏教を意識したのは、書家である主人の母が、ダンマパダ(法句経)の話をしてくれた時です。「お釈迦様はね、とげがささって痛かったら、そのとげをぬけばいいっておっしゃったのよ」。いま思えば、これは275段の「箭を抜く道を我は知り」のあたりからのコメントだったのでしょうか。この抜群にシンプルなメッセージが私という存在の中心を揺さぶってから、お釈迦さまってただもんじゃぁないと思いながら現在に至っています。


私は20数年前、哲学博士で神秘家のアメリカ人、ゲリーボーネル氏とのご縁ができてから、彼の「Knowing Way」と呼ばれる古代の叡智にどんどん引き込まれていきました。ゲリーはアカシックレコードという宇宙の図書館、クラウド状のデータバンクから、過去・現在・未来の地上の出来事とその反応に関する情報を自由に受け取り、そこに記されている古代の叡智を自身の体験と共に伝えています。アカシックレコードを読むことは、人間であれば気づいていないだけで誰もが持っている能力。ダヴィンチやシュタイナー、ゲーテなどは意識的にその力を使っていました。アカシックは、日本では「虚空蔵」と呼ばれています。

アカシックには、私たちの唯一のテーマは、「自分が誰であるのか」を知ることだと記されています。そして人間とは「永遠不変の魂意識」と「進化する物質としての身体感覚意識」がパートナーシップを組んでいる二元的存在…というのがアカシックによる解釈。神聖な源-ビッグバンから生まれたこの二つのエネルギーはどちらも仏性を備えて神聖なのですが、魂は観察し、肉体の意識のほうはひたすらサバイバルしようと安全と承認を求めるので、頭と身体がちぐはぐになってしまうのです。心では燃えるように右に行きたいと思っていても、結局親が安全だと主張する左の方に行ってしまうように。

そしてゴータマブッダは、アカシックでは完全に自己覚知を果たして覚醒したマスターの一人です。つまり、私にとっては仏教という宗教の開祖というよりは、二元である魂と身体の異なった意識を統合して一元を生き、古代の叡智を体現した大々先輩なのです。日本では禅仏教と廃仏毀釈以前の神道や神仏習合の修験道の中に、この叡智のエッセンスが流れているのではないかと思います。神道も仏教も私にとっての大いなる真理の一つの側面というわけです。

一照さんがやはりダンマパダの「ものごとは心に基づき、心を主とし、心によって作り出される」ということについて書いておられましたが、今はこの言葉が、自分自身の体験を通した私のフォーカスポイントとなっています。

先日も車を運転しながら、ふと現実がスライムのように柔らかくなり、「ああ私は今明晰夢の中にいるんだ」となぜか強烈に実感する体験がありました。運転は注意深くしていましたから大丈夫です!(笑)

どなたかが、仏教は宗教の教義でも哲学でもなく「道」であるとおっしゃっていました。釈尊が体現し伝えているこの道そのものを、自分自身を知るために私は歩こうとしています…といいますか、よろめきながらも歩いているつもりになっています。なにしろ、私の心がこのリアリティの素ですから。あちらでもなく、こちらでもない、魂-天と、肉体-大地の意識に片方ずつ足をのせて行く真ん中の道。「成る」と「在る」との真ん中の道。釈尊の教えは私の核…つまり私は、マイバージョンのブディストです。

ペイパー坊主の娘として生まれ、古代の叡智に出会って、一照さんご夫妻と近くのスーパーですっぴんでばったり会えるご近所に住んでいるこの人生。

「縁起」がもたらしてくれた不思議と歓びに心から感謝しています。


《藤田一照 一口コメント》

大野百合子さんが初めて葉山の坐禅会に参加された時のことを思い出します。お茶の時間に、いつものように初参加の方に自己紹介をお願いしたところ、「前世療法で、いろいろな恐怖症の方を治療しています」という「えっ!?」と聞き返したくなるような発言をした女性がいました。それが大野さんでした。すると、そのとき参加していたフランス人女性が「ええ!もしかして神様カードの大野さんですか?」とびっくりしたように声を上げました。「はい、そうですが」「やっぱり!神様カード、今ここに持っています。このカードに何度も救われています。それを作った方に坐禅会で会えるなんて」。何と、その時、他に二人の女性が神様カードを使っていると言いだしました。わたしは、それまで神様カードのことなど何も知らずにいましたから、この盛り上がりには驚きました。これが大野さんとの出会いでした。

大野さんは僕と同じ葉山町内に住んでいるので、それ以降親しくお付き合いをするようになり、大野さんの師匠である神秘家のゲリー・ボーネルさんにもつないでいただきました。ゲリーさんが主宰しているノウイング・スクールでゲリーさんと対談したこともあります。ゲリーさんの語る超古代の科学や幽体離脱とかUFOといった驚くような話をさも当たり前のことのように流ちょうな日本語に通訳する大野さんのキャパシティの大きさには脱帽のほかありません。大野さんのことについては、娘さんの大野舞さんのマンガ『スピリチュアル母さん』シリーズ(メディアファクトリー)が彼女のことを娘の眼から生き生きと描いています。

坐禅会の後の雑談などで、大野さんの独自の立場から僕のやっていることにコメントをいただくことがありますが、とても参考になっています。以前やっていたメルマガに書いていただいたこのエッセイを磨塼寺のサイトで再掲載させていただけることを感謝しています。

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大野百合子… 1952年東京生まれ。『日本の神様カード』著者。催眠療法家、ノウインスクール講師。1993年から心理学系、精神世界、ボディワークなどの通訳、翻訳を通して、自らも学びを深め、2003年から退行催眠を中心にした統合療法のセラピストとなる。神秘家であり、哲学博士のゲリー・ボーネル氏に師事し、ボディ・マインド・スピリット統合合と日常への実践を目的としたノウイングスクールで講師を務める。また、全国各地で日本の神様カード等をとおして、神人合一の日本古来の叡智を伝えるワークショップや催眠療法のセミナーなどを開催している。著書に「神々の住まう場所からの33のメッセージ」(マガジンハウス)「人生を変える過去世セラピー」(PHP)「日本の神様言霊ノート」(永岡書店)等、訳書に「叡智の道」(Gary Bonnell著 ヒカルランド)など多数。漫画「スピリチュアルかあさん」のモデルでもある。アイユニティ主催。

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